ななしま薬局・そよかぜ薬局|長崎県長崎市・長与町

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向原先生

2010-08-25

 私の講演を聴いたことがある方は、何度となく聞いたことがある名前「向原先生」と今日会っていきました。
 紹介すれば、向原先生は私の医療の親父であり、彼が居たからきっと今の仕事がスムーズに出来ているのではないかと思っています。
 先日NHKの取材の際、中野先生から「彼は在宅オタクだから」という紹介をされました。
それは否定しませんが、20数年前在宅を初めて教えてくれたのは向原先生だったんです。
今日はその向原先生と膝をつき合わせて話をしてきました。
終末期医療で悩んでいること、人の命って何なんだろう、今後の医療体制についてなど色んな事について話をしました。
そんな話の中、私の心にとまった一言は「私たちは演出家である。終末期を迎える患者・家族などメインに人たちの最後の舞台を飾る一番良い演出をすることが大事」と言う言葉です。
また、「七嶋君は一生懸命生きてきた人たちにもっと頑張れと言っている。違う声かけの仕方がある」など、本当に考えさせられる言葉を頂きました。
国立を退社して、15年。
向原先生は、今でも私のオーベンでした。

グリーフケア

2010-08-23

「グリーフケアー」って何って質問がありました。
グリーフとは英語でGRIEF。直訳で深い悲しみ、悲嘆、苦悩、嘆き と言う意味があります。
身近な人と死別して悲嘆に暮れる人がたどる心のプロセス。悲しみから精神的に立ち直っていく道程。喪の作業。癒しの作業。を「グリーフワーク」と言います。
身近な人と死別して悲嘆に暮れる人が、その悲しみから立ち直れるようそばにいて支援すること。一方的に励ますのではなく、相手に寄り添う姿勢が大切といわれています。
遺族はやがて、故人のいない環境に適応して、新しい心理的・人間的・社会経済的関係を作っていきます。「グリーフワーク」を経ることで、人は人間的に成長するのです。
そのプロセスを支えて見守ることを「グリーフケア」と言います。
「グリーフケアー」と私も言葉だけは使っているのですが、上記に示した教科書的な事は出来ていないと思います。
実際は家族と会い故人の話をしたりしてしばらく一緒に同じ時間を過ごすことくらいしか出来ていません。
これで、故人を失った家族が精神的に立ち直るとは思えません。
このような精神的なサポートについては、薬剤師も、これから益々習得していかないと行けない領域だと考えています。

後悔

2010-08-23

今日、患者さんが亡くなりました。
在宅をしていて、一番空しい時です。
その患者さんに何が出来たか、今自問自答をしています。
医療用麻薬を使用していた患者さんだったので、家族へ連絡を取り薬品の整理とグリーフケアーに訪問してきました。
何でもズバズバ言う患者さんで、時々ハートブレイクする事もあったのですけれど、私が訪問した時は、いつも笑顔で迎えてくれました。
でも、私が帰る時には「もう、来んな!」と言われるのは毎回のことで、最初は「えっ」と思ったことも、後では、手を振りながら「またね~」と言えるようになりました。
今日、訪問した時はまだベッドに寝られていました。
家族の話では、苦しまずに眠るように亡くなられたそうです。
家族と「今まで言いたい放題言ってきたから、もう腹一杯言って眠るように行ったんだろう」って話しました。
しばらく家族と色んな事を話し、家族の許可を取り残った薬を持ち帰り処分しました。
何時ものことなのですが、最後のカルテを書きながら、こう出来たんじゃないかな等、自分が出来なかったことの後悔が波のように押し寄せてきます。

人ごとではない

2010-08-21

先日のネットニュースで、人ごとではないニュースがアップされていました。
『4倍量投与で男性死亡容疑 薬剤師2人を書類送検
2010年8月18日 提供:共同通信社
 東京都足立区の東京医療第一薬局で2008年8月、抗血栓薬を処方された心臓病の男性=当時(82)=が約1カ月後に死亡した事故で、警視庁捜査1課と西新井署は18日、誤って処方せんの4倍量の抗血栓薬を処方したとして、業務上過失致死の疑いで調剤担当と薬局長の薬剤師2人を書類送検した。
 捜査1課によると、書類送検されたのは薬局長の男性(59)=中野区=と女性薬剤師(37)=埼玉県戸田市。薬局長は「大丈夫だろうという慣れがあり、女性薬剤師任せにしてしまった」と容疑を認めている。
 送検容疑は08年8月13日、男性が通っていた病院で出された処方せんに従い、1日1回当たり1・5ミリグラムの抗血栓薬「ワーファリン」を処方しなければいけなかったが、誤って6ミリグラム分を処方して服用させ、9月9日、男性を出血性ショックによる心肺機能不全で死亡させた疑い。
 女性薬剤師は1ミリグラムと0・5ミリグラムの錠剤を合わせて1・5ミリグラムを処方するところを、0・5ミリグラムと5ミリグラムの錠剤を取り違えたため6ミリグラム分を処方した。薬局長は確認を怠った責任を問われた。
 男性は28日分を処方され、26日分を服用したとみられる。2日分が残っていた。ワーファリンは過剰に服用すると出血が止まらなくなる危険性がある。
 同薬局は「担当者がいないので対応できない」としている。』
私も、調剤ミスを起こしたことはあります。
たまたま大事に至らなかっただけです。
この話を聞いて、常に医療事故が背中合わせにあることを再認識しなければいけません。

取材

2010-08-20

 昨日、突然NHKの方から電話があり、長崎のDrネット・Pネットなどの在宅医療について取材したいと連絡がありました。
 薬剤師の在宅医療については話をすることは出来ても、Pネットの組織についてはよく分からないので、組織の説明に関しては中野先生を紹介させてもらいました。
 そして、本日NHKの方と会ってきました。
取材なんて初めてのことで、何を話して良いか全く解らなかったのですが、先方はさすがプロですね!世間話をしているようで、気付いたらいろんな話をしていました。
1時間程度話した後、紹介した中野先生の所へ行き、また1時間くらい話をしてきました。
詳細はまだ決まっていないとのことですが、10月くらいの放送になるそうです。
IMG_3631.JPG
取材を受けている中野先生

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