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お母さんの宝物

2014-01-08

あるサイトに載っていました
私も在宅医療で死というものに直面しています。
消えゆく命と仕事をしながら、死というものに慣れてきている自分がいます。
今まで何度か小児科の死に関わったことがありますが、
同じ死なのに、切なくて悲しくて、今からいっぱい楽しいことが待っているだろうに・・・。
子供の死は本当に辛いものです。
お母さんの宝物を読んで、涙が止まりませんでした。
皆さん、良かったら一読して、母親の愛情、子供の死を考えてみてください。
『【お母さんの宝物】
自分の目の前に子供がいるという状況を当たり前だと思わないでほしいんです。
自分が子供を授かったこと、子供が「ママ、大好き」と言って
まとわりついてくることは、
奇跡と奇跡が重なり合って そこに存在するのだと知ってほしいと思うんですね。
そのことを知らせるために、 私は死産をした一人のお母さんの話を するんです。
そのお母さんは、出産予定日の前日に胎動がないというので来院されました。
急いでエコーで調べたら、 既に赤ちゃんの心臓は止まってました。
胎内で亡くなった赤ちゃんは、 異物に変わります。早く出さないと
お母さんの体に異常が起こってきます。
でも、産んでもなんの喜びもない赤ちゃんを産むのは大変なことなんです。
普段なら私たち助産師は、 陣痛が5時間でも10時間でも、ずっと
付き合ってお母さんの腰をさすって、
「頑張りぃ。元気な赤ちゃんに 会えるから頑張りぃ」
と励ましますが、 死産をするお母さんにはかける言葉がありません。
赤ちゃんが元気に生まれてきた時の分娩室は賑やかですが、
死産のときは本当に静かです。
しーんとした中に、お母さんの泣く声だけが響くんですよ。
そのお母さんは分娩室で胸に抱いた後、
「一晩抱っこして寝ていいですか」
と言いました。
明日にはお葬式をしないといけない。
せめて今晩一晩だけでも抱っこしていたいというのです。
私たちは「いいですよ」と言って、 赤ちゃんにきれいな服を着せて、
お母さんの部屋に連れていきました。
その日の夜、看護師が様子を見に行くと お母さんは月明かりに照らされて
ベッドの上に座り、 子供を抱いていました。
「大丈夫ですか」と声をかけると、 「いまね、この子におっぱい あげていたんですよ」
と答えました。
よく見ると、お母さんは じわっと零れてくるお乳を指で掬って、
赤ちゃんの口元まで運んでいたのです。
死産であっても、胎盤が外れた瞬間に ホルモンの働きでお乳が出始めます。
死産したお母さんの場合、お乳が張らないような薬を飲ませて
止めますが、すぐには止まりません。
そのお母さんも、赤ちゃんを抱いていた らじわっとお乳が滲んできたので、
それを飲ませようとしていたのです。
飲ませてあげたかったのでしょうね…
死産の子であっても、お母さんにとって子供は宝物なんです。 生きている子ならなおさらです。
一晩中泣きやまなかったりすると「ああ、うるさいな」
と思うかもしれませんが、それこそ母親にとって最高に幸せなことなんですよ。
母親学級でこういう話をすると、 涙を流すお母さんがたくさんいます。
でも、その涙は浄化の涙で、自分に授かった命を慈しもう という気持ちに変わります。
「そんな辛い思いをしながら子供を産む人がいるのなら私も頑張ろう」
「お乳を飲ませるのは幸せなことなんだな」
と前向きになって、 母性のスイッチが入るんですね。』

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