ななしま薬局・そよかぜ薬局|長崎県長崎市・長与町

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便秘

2010-09-24

 今まで便秘の薬のことを書いたことはありますが、そもそも便秘とは何なのかを書いたことはありませんでした。
 便秘とはちゃんとした基準がないのが結論です。
でも、日本内科学会の定義では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」 となっています。
しかし、排便の回数や量には個人差があるため便秘をある期間の排便回数で定義することは難しく、排便の回数の少ないもの、便量の減少、固い便、排便困難、残便感、あるいはこれらの状態の組み合わせを「便秘」と呼んでいます。
また、その起きる機序から2種類に分類しています。
①腸に障害がおきていて腸管が狭くなっている場合の「器質性便秘」
②腸管の機能低下、または機能異常による場合の「機能性便秘」(食事性便秘、直腸性便秘、痙攣性便秘、弛緩性便秘)
下痢や軟便でも便秘と診断されることはあるので、主治医とよく相談・検査を受けてみて下さい。

過敏性腸症候群(IBS)

2010-09-12

 何かをしている時に急にトイレへ行きたくなり、 トイレを探して回ったことはありませんでしょうか?
 これは、過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん、Irritable Bowel Syndrome:通称 IBS)といって、大腸の異常な運動で起こるものです。
大腸ファーバーなどの検査を行ってもでは炎症や潰瘍などは認められず、「お腹が弱い」等と言われていることもあるのですが、臨床症状として下痢やガス過多による下腹部の張りなどの症状が起きます。
多くの方は下痢やガスが愁訴なのですが、逆に便秘や下腹部の貼りを訴える方もおられます。
症状の現れ方で4種類に分類されます。
現時点で決定的な治療法が見つかっている訳ではありませんが、2010年にアステラス製薬から過敏性腸症候群の治療薬イリボー錠が発売されました。
使用された患者さんの話を聞くと、結構症状は改善されているようです。
自分一人で悩まずに、医師によく相談することをお勧めします。

医薬品の個人輸入について

2010-09-07

医薬品の個人輸入について質問が来ました。
私も詳しくなかったので、調べてみました。
最近、国内未承認医薬品の個人輸入が急増し、その安易な使用により死亡事故なども起こっているそうです。
◆ 医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器を営業のために輸入するには、薬事法の規定により、厚生労働大臣の承認・許可等が必要です。
◆ 一般の個人が自分で使用するために輸入(いわゆる個人輸入)する場合(海外から持ち帰る場合を含む。)には、原則として、地方厚生局(厚生労働省の地方支分部局)に必要書類を提出して、営業のための輸入でないことの証明を受ける必要がありますが、以下の範囲内については特例的に、税関の確認を受けたうえで輸入することができます。当然この場合、輸入者自身が自己の個人的な使用に供することが前提ですので、輸入した医薬品等を、ほかの人へ売ったり、譲ったりすることは認められません。ほかの人の分をまとめて輸入することも認められていません。
○ 医薬品又は医薬部外品
※ 日本の薬事法では、養毛剤、浴用剤、ドリンク剤など、人体への作用が緩和なものについて、医薬部外品とみなされる場合もありますが、個人輸入に関しては医薬品と同様の取扱いとなります。
※ 外国では食品(サプリメントを含む。)として販売されている製品であっても、医薬品成分が含まれていたり、医薬品的な効能・効果が標ぼうされていたりするものは、日本では医薬品に該当する場合があります。
● 外用剤(毒薬、劇薬及び処方せん薬を除く。): 標準サイズで1品目24個以内
* 外用剤・・・・・軟膏などの外皮用薬、点眼薬など
* 処方せん薬・・・・・有効で安全な使用を図るため、医師による処方が必要とされる医薬品
● 毒薬、劇薬又は処方せん薬: 用法用量からみて1ヶ月分以内
● 上記以外の医薬品・医薬部外品: 用法用量からみて2ヶ月分以内
なお、医師の処方せん又は指示によらない個人の自己使用によって、重大な健康被害の起きるおそれがある医薬品については、数量に関係なく、医師からの処方せん等が確認できない限り、一般の個人による輸入は認められません。
○ 化粧品
● 標準サイズで1品目24個以内
* 例えば口紅の場合、ブランド・色等にかかわらず24個以内
○ 医療機器
※ 一般の個人が、医家向けの医療機器の輸入はできません。
● 家庭用医療機器(例えば、電気マッサージ器など)・・・・・1セット
● 使い捨てコンタクトレンズ・・・・・2ヶ月分以内
「ワシントン条約」(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)に基づき、自由に輸入できない医薬品や医薬品原料があります。
例) 犀角(サイカク:サイの角)、麝香(ジャコウ:ジャコウジカの分泌物)、虎骨(ココツ:トラの骨)、熊胆(ユウタン:クマの胆のう)等、及びこれらを成分に含むもの
 「関税法」の規定により、医薬品等に関しても「知的財産侵害物品」にあたるものは輸入できません。
ネットでは向精神薬等の薬も販売されていました。
使い方を間違えたら、大きな健康被害が出る可能性があります。
医薬品の個人輸入を考えている方は、それらのリスクがあることを十二分に理解してください。
付録 厚生労働省の啓発パンフレット
 

OTC

2010-08-29

私たち薬剤師や登録販売員は一般医薬品のことを、OTC(オーティーシー)と呼んでいます。
OTCは英語の「オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ(Over The Counter Drug)」の頭文字をとった略語です。
または、大衆薬とも呼ばれることがあります。
OTCとは、薬剤師や登録販売員等からの情報をもとに、一般の人が自らの判断で医薬品を購入し、自らの責任で使用する医薬品です。

子供の解熱剤注意して

2010-08-18

 アセトアミノフェンは小児科領域で良く使用される解熱鎮痛剤なのですが、
糖分の多いあん、クラッカー、ゼリーと一緒に摂取することで、アセトアミノフェンの吸収が悪くなることがあります。
理由はアセトアミノフェンと複合体を形成して吸収されにくい形になるためです。
早く効かせたい時は、これらと一緒に服用させないようにして下さい。
薬の服用を嫌がるため、ゼリーと混ぜたりしないと服薬を拒否したりするこの場合は、坐薬の方が良いかもしれません。
 また、キャベツとアセトアミノフェンを一緒に摂ると、アセトアミノフェンの血中濃度が下がり、効果が弱くなるそうです。
それくらいの量で、効果が下がるのか判りませんが、効果を期待する場合は一緒に摂るのを控えるのが良いでしょう。

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