セラミドとは
角層の細胞間脂質の約50%を占めるスフィンゴ脂質のことです。ヒト角層に存在するセラミドの種類と化学構造については、7種類の構造があることがわかっています。
セラミドは親油基と親水基を有しているため、水分を抱え込むことができます。
角質細胞間でセラミドの分子が一定の方向にすき間なく並び、セラミド層とセラミド層の間に水が保持されていると考えられます(ラメラ構造)
セラミドがラメラ構造を形成することで、角層は保湿機能とバリア機能を発揮することができるのです。
セラミドは表皮細胞の角化の過程で生成されますが、正常な角化が行われないと、その生成量は減少します。また、加齢とともに角層内のセラミド量は減少するため、高齢者ほど皮膚が乾燥しやすくなるのです。そして、セラミド量が減少すると、バリア機能も低下します。
界面活性剤の種類Ⅱ
陰イオン系界面活性剤
界面活性剤の系別を示す用語 | 界面活性剤の種類の名称を示す用語 |
脂肪酸系(陰イオン) |
脂肪酸ナトリウム 脂肪酸カリウム アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム |
直鎖アルキルベンゼン系 | 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム |
高級アルコール系(陰イオン) |
アルキル硫酸エステルナトリウム アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム |
アルファオレフィン系 | アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム |
ノルマルパラフィン系 | アルキルスルホン酸ナトリウム |
非イオン系界面活性剤
界面活性剤の系別を示す用語 | 界面活性剤の種類の名称を示す用語 |
脂肪酸系(非イオン) |
しょ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステル ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 脂肪酸アルカノールアミド |
高級アルコール系(非イオン) | ポリオキシエチレンアルキルエーテル |
アルキルフェノール系 | ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル |
両性イオン系界面活性剤
界面活性剤の系別を示す用語 | 界面活性剤の種類の名称を示す用語 |
アミノ酸系 | アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム |
ベタイン系 | アルキルベタイン |
アミンオキシド系 | アルキルアミンオキシド |
陽イオン系界面活性剤
界面活性剤の系別を示す用語 | 界面活性剤の種類の名称を示す用語 |
第四級アンモニウム塩系 |
アルキルトリメチルアンモニウム塩 ジアルキルジメチルアンモニウム塩 |
界面活性剤の種類
界面活性剤の脂肪酸ナトリウムと脂肪酸カリウムなどのように、炭素原子を少なくとも8個含む脂肪酸または脂肪酸混合物のアルカリ塩(無機または有機)の総称を『石けん』と呼びます。
それ以外の界面活性剤を合成界面活性剤と呼びます。
界面活性剤は、水に溶かしたときに電離してイオンとなるイオン性界面活性剤と、イオンにならない非イオン(ノニオン)界面活性剤に分類されます。
イオン性界面活性剤はさらに、親水基の部分が陰イオンに電離する陰イオン(アニオン)界面活性剤。
親水基の部分が陽イオンに電離する陽イオン(カチオン)界面活性剤。
水に溶けたとき、アルカリ性領域では陰イオン界面活性剤の性質を、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示する両性界面活性剤に分類されます。
非イオン(ノニオン)界面活性剤は水に溶けたとき、イオン化しない親水基を持っている界面活性剤で、水の硬度や電解質の影響を受けにくい特徴があります。
非イオン系界面活性剤はエステル型、エーテル型、エステル・エーテル型及びその他に分類されます。
界面活性剤とは
水と油をコップに入れ横から覗いたら水と油の境界が見えると思います。それを界面と言います。
界面とは、2つの性質の異なる物質の境界面のことです。 混じり合わない物質の間には、必ず界面が存在します。
界面活性剤は、この界面に働いて、水と油を混じり合わせることができるのです。
界面活性剤は分子の中に、水になじみやすい部分(親水基)と油になじみやすい部分(親油基)があるため、水と油をつなげてしまいます。
また、界面活性剤は表面張力を低下させます。 表面張力というのは、水をスポイドでテーブルに垂らしたとき、水滴が丸まろうとする力(界面の面積をできるだけ小さくしようとする力)です。 この表面張力が小さくなると、水滴があまり丸まらずに広がるので、水が流れやすくなり、物を洗うためには都合のよい状態になるのです。
界面活性剤の濃度を上げていく(洗剤の量を増やす)と、表面張力がだんだん小さくなっていきます。
洗剤やシャンプーなどは、界面活性剤のこのような性質を利用して、油を含む汚れでも水で洗い流せるようにしています。
メラニン色素
メラニンとは、皮膚や毛、目の結膜などに存在する黒色の色素細胞のことで、人の皮ふの場合、基底層と呼ばれる部分に存在しています。
髪の毛の色や、肌の色を決めているのもこのメラニンの量なのです。色の黒い人ほどメラニンが多く、白い人ほどメラニンが少なくなっています。メラニンが多い人ほど紫外線の感受性が低く、少ない人ほど感受性が高いということです。
人の肌の色は人種によって大きく異なりますが、同じ人種でも個人差があります。
メラニン色素は、体を紫外線から守る大切な働きをしています。
もしメラニン色素がなければ、皮膚の奥深くまで紫外線が入り込み、紫外線による炎症などが起きやすくなってしまいます。また、紫外線による皮膚癌の発生も多くなってしまいます。