虫歯について
Q…虫歯の原因は |
虫歯の原因になる菌を「う蝕病原菌」といいます。「連鎖球菌(ストレプトコッカス・ミュータンス)」や「乳酸桿菌」がこれに含まれます。 食べた糖分をストレプトコッカス・ミュータンス菌が粘りのある不溶性グルカンに変えます。すると歯の表面にう蝕病原菌付着しやすくなり、大量の歯垢ができます。 歯垢の中のう蝕病原菌は歯の表面を溶かし、歯の奥の方へ進行してゆきます。 |
Q…歯磨きをもっと習慣づけて |
口の中は中性に保たれていますが、食事の後には酸性に傾きます。酸性に傾くとう蝕病原菌によって歯が溶かされやすくなります。 毎食後にきちんと歯磨きをすることが一番大事なのですが、なかなか3度の食事+おやつの後に歯磨きをすることは困難ですね。 う蝕病原菌が歯垢を作るまでにはやく1日(24時間)かかります。そこで、1日に1回は時間をかけて隅々まで歯磨きをすることが大切です。 歯磨きの仕方は、毎日のことなので週間付いているので、変えることは困難だと思います、一度歯医者に行き歯科衛生士さんにきちんとした歯の磨き方の指導を受けてみてはどうですか? |
Q…こどもの虫歯を予防しよう |
おやつにチョコレートやスナック菓子など、こどもたちは大好きです。でもこれらの菓子は虫歯の原因の歯垢を作るもとになるので注意が必要です。できれば、果物やお母さんに手作りおやつに変えてみてはいかがでしょうか? また、遊びながらだらだらと食べさせることは避け、1日1回決めた時間におやつを与えるようにしたほうが良いと思います。 こどもは乳歯が生えそろった頃から一人で磨くようになると思いますが、親がきちんと仕上げ磨きを行い、年に2~3回は歯医者さんで定期検査をしてもらうことが、虫歯の予防になると思います。 |
あぶらについて
食欲の秋が到来しました。あちらこちらで美味しい物が店頭に並んでいます。脂ののったサンマなどの魚類、サシの入った肉もいっぱい食べたい時期ですね。でも、健康を守るため油の取りすぎに注意しましょう。
これまでは、あぶらは太ってしまう、どうぶつ油は動脈硬化の原因だから、植物油を多く取りましょうと言われてきました。
最近の研究で、動物油や植物油というような分類より、油の主成分である脂肪酸の種類による摂取が重要であると言うことが判ってきました。
Q…脂肪酸について |
脂肪酸は飽和脂肪酸、一価の不飽和脂肪酸、多価の不飽和脂肪酸の三つに分類されます。 飽和脂肪酸、一価の不飽和脂肪酸は動物、植物の体内で生産されるために非必須脂肪酸と言われています。多価の不飽和脂肪酸は動物体内で生産されないため必須脂肪酸と言われています。この必須脂肪酸は植物が生産した物を摂取するしか方法がありません。この必須脂肪酸はリノール酸、α-リノレン酸になります。リノール酸はダイズ油に、α-リノレン酸はシソ油に含まれます。 |
Q…リノール酸とα-リノレン酸 |
必須脂肪酸のリノール酸とα-リノレン酸は体内で代謝されていろいろな作用を物物質に変化していきます。 リノール酸からできているものはアレルギー、炎症、血管収縮などの作用が強く、α-リノレン酸からできているものは、これらの作用は弱いか抑制する働きがあります。 リノール酸の取りすぎがアトピー性皮膚炎、心疾患、脳血管疾患に影響を与えているとの報告があります。 すべての食事においてバランス良く摂取することをおすすめします。 |
ピロリ菌てなに!
ピロリ菌は1982年に発見されたらせん形をした細菌です。ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を使い周囲をアルカリ性の環境にすることで身を守っています。感染経路はまだはっきりとは解っていませんが、経口感染が大部分ではないかと考えられています。
約6千万人の日本人が感染していると言われています。感染率は若年者で低く、40歳以上では約8割に上ります。
胃や十二指腸の潰瘍の原因になり、胃ガンとの関連も注目されるています。昨年から抗生物質など薬で除菌できるようになり、保険適応にもなりました。
胃カメラをして組織を取りピロリ菌がいるかどうか検査をするのですが、最近は薬を飲み、その息を検査(尿素呼気試験)してピロリ菌がいるかどうか簡単に検査できるようになりました。
いつも胃が痛む、最近ずっと胃が重い等の症状があるならば一度病院を受診して検査をされてみてはどうですか。
除菌処方例
タケプロン 60mg 1×就寝前投与
アモキシシリン 1500mg 3×毎食後
クラリスロマイシン 800mg 2×朝・夕食後
ビタミン薬
ビタミン薬って何? |
ビタミン薬は1.栄養素。2.エネルギー源とならない。3.微量で生体内の代謝及び生理機能に対し触媒的に作用する。4.生体の発育、成長、健康の維持に不可欠な有機化合物である。と定義されています。 ビタミンは”生体内で合成されないもの”とされていましたが、”ビタミンDは皮膚で紫外線により合成されることから、生体内で合成されないか、されてもごくわずかである。また、食物など外部から摂取しないと欠乏状態になる物質”と考えられています。 ビタミンは水溶性ビタミンのビタミンB群、Cと脂溶性ビタミンのビタミンA、D、E、Kに分けられます。 |
ビタミン薬を使用する際の注意事項 |
水溶性ビタミンは取りすぎてもおしっこと一緒に排出されるので過剰症はありませんが、脂溶性ビタミンは体の脂質に蓄積されるので過剰症が起きることがあります。過剰症の例として有名なのはビタミンAの妊婦投与による奇形、ビタミンKの溶血性貧血があげられます。 体にいいものでも取りすぎはいけないですね。食事も取った上、ビタミン剤を摂取するのも出来れば避けてもらいたいですね。これから稔りの秋、夏の日差しを受けて栄養満点の果物、野菜が出てきます。薬ではなくこのような食べ物でビタミンを補充してはいかがでしょうか |
夏バテと食事
朝晩も幾分か過ごしやすくなりました。この時期から出てくるのが夏の疲れです。全身倦怠感・食欲不振・微熱など、ほうっておくと長引きますので、ご注意下さい。
晩夏の健康管理は芸術の秋・体育の秋を迎えるために重要です。
では、どのような健康管理が一番なのでしょうか。
一番は何と言っても、睡眠でしょう。2番目には栄養管理だと思います。
最近、多くの方が「夏バテをしたから薬を下さい」や「夏バテに良いビタミン剤はないですか?」と言って来局されますが、皆さん口をそろえて「食欲はないから薬で治したい」と話されます。
先日、夏バテでビタミン剤を購入にこられた方にビタミン剤より食事という話をしたら、ひどく怒られましたが、皆さん、何か間違っていませんか?
とれない栄養を薬で補充する、決して間違ってはいません。デモ、薬だけで治すのは間違えです。食事を取る努力も無しに薬に走るべきではないと思います。どんなことがあっても薬に逃げず、食物を取り栄養をつけることが重要なのです。